主任教授 廣瀬 宗孝

主任教授 廣瀬 宗孝が求めていること。

命に関わる重症な疾患の治療や超緊急の対応を必要とする場合にも迅速に対応できる臨床体制を構築することです。

麻酔をかけるのが難しくて手術ができないと言われる患者さんでも、最高の麻酔を提供して治療が可能になることが麻酔科医として大きな喜びです。

Our mission & values

主任教授 廣瀬 宗孝

世界トップレベルの医療を提供することを求めています。

その最高の麻酔を提供できるための、高度な知識と技術が必要。進歩し続ける医学と向き合い、最新の医学の知識を医療に生かす努力を怠らないことが大切。

それを達成するためには、世界トップレベルの臨床研究や基礎研究を行い、器具及びサポートスタッフの用意、対応できる能力をもつ麻酔科医を育成するための教育を行うことだと考えています。

世界中の麻酔科医が為し得ない最新の医学レベルに達すれば、自ずとより多くの患者さんのために、手術やインターベンション治療を受ける患者さんの命を守るための麻酔管理、慢性疼痛患者さんの治療を行うペインクリニック、ガンなどで緩和ケアを必要とする患者さんの治療に関わる緩和ケア、そして手術前や手術後の管理に関わる周術期管理チームの業務を主に行なっています。

ご挨拶

主任教授 廣瀬 宗孝

平成24年9月より、初代の石田博厚教授と2代目の太城力良教授が40年間に渡って築き上げられてきた兵庫医科大学麻酔科学講座に赴任いたしました。本講座では、ペインクリニックと集中治療学の各講座と研修や研究会などの交流を行いながら、年間6000件以上の手術症例の麻酔管理を行っています。現在の手 術センターでは14室の手術室が稼働していますが、平成25年4月には真新しい急性医療総合センターに移転し、さらなる麻酔科医の活躍が期待されています。

手術は病を治すために必要な治療法ですが、体に侵襲を加えます。麻酔科医の仕事は、この侵襲から患者さんの体を守り、手術後は侵襲による影響からできるだけ早く回復させることです。手術中だけでなく、手術前後を含めた周術期管理を行うことが今の麻酔科医には求められており、麻酔科医は手術室のライフガードと言えます。

近年、手術や麻酔が発達し、これまでは手術ができなかった患者さんでも、積極的に手術が行われるようになってきました。このため国内の手術件数は増加の一 途をたどっています。麻酔科医の数も徐々に増えてきましたが、国内の麻酔科医不足はまだまだ解消されていません。日本全国でみると、麻酔科医が関与しない 全身麻酔症例はかなりの数に上り、手術中のみ麻酔科医が関与する症例数も多いのが現状です。学会でも、麻酔科医を増やすにはどうすればよいかがテーマになるほどです。

そこで兵庫医科大学麻酔科学講座では、麻酔科医にとって魅力ある教室であるために、様々な取り組みを行っています。心臓血管麻酔専医認定施設として心臓血管 麻酔に積極的に取り組んでいます。新しいインピーダンス法を用いた体液モニターを用いた輸液管理を行っています。また中心静脈カテーテル挿入トレーニング コース、DAM(difficult airway management)実践セミナー、セデーショントレーニングコースを定期的に開催しています。DAMで勉強した手技を、実際の臨床で生かすための様々 な気管挿管器具が使用できます。院内には高機能の麻酔シミュレーション室を備え、様々な状況を想定したシミュレーション実習を行っています。また様々なエコーガイド下の神経ブロックを併用した全身麻酔を行っています。子育て中や育児後の仕事復帰を希望する女性医師のために、子育て支援のプログラムを用意しています。

医療訴訟が増え、個人の権利意識も強くなっていたことから、医師のサラリーマン化が言われるようになってきました。麻酔科もその例外ではありませんが、手術室のライフガードであるという自負を持って、周術期管理を日夜行っている多くの麻酔科医には、サラリーマン化という言葉は似合いません。これからも、より良い周術期管理を目指して、臨床、教育、研究に努力を積み重ねてまいります。